2000年ヤンマおさそいセット作戦  


トンボは種類によって産卵の方法がちがいます。

ギンヤンマやイトトンボのなかまは、水辺に生えている草の茎などに産卵管をつきたてて、その中に埋め込むように産卵をします。
草の茎でなくても、たとえば水に浮いたダンボール紙などにも産み付けますが、水に直接卵を産み落とす、ということができません。

これに対し、アカトンボやシオカラトンボのなかまは、直接水の中に卵を産み落とします。

学校のプールには本来水草などはありません。ですから、プールに直接卵を産めるアカトンボやシオカラトンボのなかまのヤゴは見つかりますが、ギンヤンマやイトトンボのヤゴは見つかりません。
(プールにゴミが浮いている場合は別です。ゴミに卵を産み付けることができるからです。)

上小でも昨年度のヤゴ救出では、ギンヤンマやイトトンボのヤゴは1匹も見つかりませんでした。
それはプールの中に、何も浮いているものがなかったからだと考えられます。
そこで昨年の水泳授業が終了した後、ギンヤンマやイトトンボをよぶために、プールに草を投入しよう、ということになりました。

題して「ヤンマおさそいセット作戦」です。

発泡スチロールやプラスチックのかご、ペットボトルなどを利用し、学校の裏庭にある野草を組み合わせて、草の生えた浮島を作りました。
5年生がこの「ヤンマおさそいセット」を作った過程を紹介します。

昨年6月のヤゴ救出作戦で使用した魚のトロ箱(発泡スチロール箱)を捨てずにとってあったので、それを流用して、「ヤンマおさそいセット」をつくりました。

まず、発泡スチロールの入れ物の底をカッターできりとります。

草が水面にとどまっているように、トロ箱の側面から側面に向けて、針金をはります。

針金が抜けないように、はじに折ったわりばしを巻いて固定します。

所要時間45分で完成です。

      「古田島先生!早く草をとりにいきましょう」

ようするに草が浮けばいいわけですから、トロ箱のふたもそのまま使えます。

中を抜いてフレーム状にして、針金をわたします。

針金など使わなくても、このとおり。四角い穴を何箇所かカッターで開ければ、

草と水が接触します。

これはカンタン、あっという間にできてしまいます。

園芸店で苗などの運搬に使うかごを利用したものです。

ペットボトルを2本、発泡スチロール片を2枚まわりにつけて、浮くようにしました。

      発泡スチロール片だけをつけた「ヤンマおさそいセット」です。

      廃物利用でカンタンにできます
      夏の間、伸び放題に伸びた学級園の雑草をとりにいきました。

      どんな雑草でもいいようです

水に投入したときに、草が簡単にはずれないように、針金にからませます。

草はあらかじめ、数本の束にして、ばらけないようにしておきました。

      各グループが作った「ヤンマお誘いセット」を、プール納めがおわったばかりの、
      水がまだまだすんでいるプールに投入しました。
      9月8日のことです。

      プカプカと浮いているので、「セット」の寄せられている位置で、その日の風向きが
      わかるという「風見鶏」の役も果たしました。

ペットボトル(500cc)に草(シロザの巨大なもの)をガムテープで巻きつけただけのものでも、十分浮き草になりました。

さて、いろいろな方法で、草を投入したのですが、本当にギンヤンマがやってきて産卵するのでしょうか?
ざんねんながら、投入した草にギンヤンマが産卵しているところを見た人はだれもいません。ただ1匹のギンヤンマがよく水面から少し高いところを勢いよく飛んでいるところは何回か見ることはありました。

おさそいセットの効果が具体的に現れるのは、春になってからです。
それまで楽しみに待つことにします。