石神井川に落ちたタヌキ救出大作戦!

2006年2月20日午前のこと
どういうわけか、石神井川に落下してしまったタヌキくん。
石神井消防署レスキュー隊員が助けようと努力するのですが
そこは野生の血、人間を見ると泳いで逃げてしまいます。

一度はあきらめて帰った隊員の皆さんをもう一度呼び戻し、
再びタヌキ捕獲作戦が始まりました。
その様子をレポートしました。

「コダヌキ落下」

「石神井川にタヌキが落ちてるわよ!」
との佐藤隊員の連絡を受け、伊藤隊員が自宅近くの石神井川集い橋に向かってみると・・・。
そこには川のど真ん中で震えて立つタヌキの姿が・・・。
「レスキュー失敗」

佐藤隊員によればひとつ上流の橋付近から落下したタヌキを助けようと、石神井消防署のレスキュー隊員の方たちがずっと努力していたのだけれど、、野生のタヌキは人間の顔を見ると泳いで逃げてしまい、次の集い橋まで泳いでたどりついたのだとか。

「やっぱり野生の動物はなかなか捕獲できないですね。人手も足りないので帰ります」
とのことで、レスキュー隊の方たちは引き上げてしまいました。


相変わらず川の真ん中でどうにもならないタヌキを見かねて、一人の男性が救出を試みようと左側にあるはしごを使って川に入ったのですが、それを見たタヌキは驚いて、さらに下流の次の橋まで泳いで逃げてしまいました。

「逃げるタヌキ」

次の橋付近まで泳ぎ着いたタヌキ。
浅瀬で一休みしていますが、だいぶ体力を消耗した様子です。

小雨が降り始め、あたりは益々寒気がましてきました。
「再チャレンジ!」

「もう一度、タヌキを助けてやってくれませんか?」
住民からの通報を受けて、レスキュー隊の皆さんが再びやって来てくださいました。
今度は道具も人数もそろっています。

前の橋と違って、こんどの橋のそばには川へ下りる梯子がありません。
作戦を練るレスキュー隊の皆さん。
「レスキュー開始」

タヌキの位置を慎重に見極め、川の上流と下流の二手に分かれて、レスキューが開始されます。
こちら下流部隊ははしごをかけて降下。
上流部隊はロープを伝って川に降下しました。
(まるで映画のようにカッコよかったです)

○の部分には自分が助けられるとも思わず、身をひそめるタヌキがいます。

「確保!」

タヌキを下流から追い立て、上流に向かって泳ぐタヌキ(当然スピードが落ちます)をあみで捕獲しました。

逃げられないように、あみの周りをロープで縫うようにとめます。

「吊り上げられるタヌキ」

橋の上から慎重にゆっくりとタヌキを上げていきます。

周囲にはほっとした空気が漂います。

「これがそのタヌキくん」

無事に橋の上に上げられたタヌキくん。

「この子は野生のタヌキです。どこかで飼う、というわけにはいきません。この先の林の中に棲んでいると思われます。
今からそこまで連れて行って放してやります。」

レスキュー隊員の説明に周囲からは「命を助けてくれてありがとう」「ご苦労様です」との賞賛の声が。

それでは、タヌキを連れて行こうと隊員さんがアミに向き直ったその瞬間!

「再び大脱走!」

なんと、アミのわずかな隙間からタヌキが脱走!
しかもたった今自分が助けられたばかりの石神井川へ大ジャンピング!

「あ”〜〜〜」

周囲からも、レスキュー隊員からも 言葉にならない「ガッカリ感」ただよう声が…。

「こんどこそ!」

もう一度タヌキを助けるために川に下りたレスキュー隊員。

今度は川上に向かって泳いだタヌキくん、流れに逆らって泳ぐため相当に疲れ果てており、先程よりは楽な捕り物となりました。
今度こそ逃げられないように、アミの上にアミを重ねて、ロープで縫うようにフタをします。

さっきまで小雨だった雨がだんだん本降りになってきました。



「もう逃げんなよ!」


そのままロープでアミごと吊り上げられるタヌキくん。
吊り上げ劇は本日2回目です。

「ただいま運搬中」

こんどこそ逃げられないように(というか、川にだけは落ちないように)アミにサンドイッチされた状態で運ばれるタヌキくん。
このまま近くに巣があると思われる上智大神学院近くの林までつれられていきます。

運ばれる姿がなんとも言えないです。
(実は寒さと恐さ?でふるえっぱなしのタヌくん)

「もう川には落ちるなよ〜!」

林の中で、隊員さんのアミから開放してもらったタヌキくん。

脱兎のごとく、いや脱狸のごとく???
慣れ親しんだ林の中に消えていきました。


「おじさんのほうがつかれた〜」とは半日タヌキに振り回されたレスキュー隊員さんの言葉。
本当に本当にお疲れ様でした。小さな命を助けてくださってありがとうございます。

今晩あたり、レスキュー隊員さんの枕元に
「私が助けられたタヌキです。ご恩返しに来ました」
という美女が現れる・・・といいのですが。