害虫駆除を目的に行われる薬剤散布に対するしぜん探検隊の考え方について


しぜん探検隊では、学校と協力して、薬剤の子どもへの影響を考え、薬剤を使わない害虫退治の方法を考える取り組みをしています。みなさんのご理解・ご協力をよろしくお願いいたします。

まず被害を及ぼしているケムシの同定(種の確認)を行うことを提案します

ケムシ類はその姿から、また葉を食害するところから害虫とされていますが、実際に刺毛やその毒などによって人に被害を及ぼすものは限られています。糞が発見されたから、樹木の葉が食害されているからと言って、無条件に薬剤散布を行って駆除すればよいというものではないと探検隊は考えています。

食害虫の同定の結果、かぶれるなど被害を及ぼすおそれの極めて強いケムシで あれば、場合によっては薬剤の散布も必要であるかもしれません。しかし、被害のおそれのないもの、あるいは一時期その樹木に近づかないなどの配慮によっ て被害をださずに済むものであれば、薬剤散布は行わない方が良いと考えています。

探検隊では、その活動の一つとして、秋に「こも巻き」「野鳥の巣箱かけ」を行っています。それにより翌年の昆虫によるさまざまな被害(人的なもの、あるいは植物に対する もの)を減らすようにしています。また、たとえケムシであっても、それが野鳥の餌になるなど、自然のしくみのなかでなんらかの重要な役割を担っていることを子どもたちに伝えています。

時代の流れとして、公共の公園などでも、極力薬剤散布を控え、卵段階での駆除、あるいは発生時期のみその樹木に近づかないようにエリア制限したり、注意書きを添えたりして対処するところもふえています。 また、薬剤散布による直接、あるいは間接的な人への被害にも注意が注がれ、その害の大きさも認識されつつあります。

学校施設におけるアスベストの除去、建材などによるホルムアルデヒドなど環境ホルモンに対する認識などが叫ばれ、練馬区でも積極的な対応が進められている現在、化学物質の散布である農薬による除虫には多くの問題があります。

たとえ子どもたちがいない日時に行ったとしても、植物に残留した農薬、土壌に浸透した農薬を考えるとき、散布には慎重にならざるをえないと考えます。子どもは落ちている葉を口に入れるなど、大人には予想できないこともするからです。

次に、事実を告知し、説明し、注意を喚起する姿勢を提案します。

そこで、しぜん探検隊としては、前述したようにまず被害をもたらす昆虫を同定し、直ちに消毒が必要と考えられるもの以外は、糞が落下するエリアに一定期間入らないようロープをはるなどの制限をすることで、被害を最小限に食い止められると考えます。また毎日の学校生活の中でまた、毎日の学校生活の中で、先生や保護者からも注意を喚起する言葉を子どもたちにかける取り組みを提案します。

また、被害樹木の枝がはりだす道路に関しては、門扉、フェンスなのに注意書きを取りつけ、また、薬剤散布をおこなわない理由を記して、地域住民に、さまざまな悪影響の多い薬剤散布は行わないという薬剤散布に対する姿勢を明示することを提言したいと思います。

それは、自然との共存を考える上で、大切な啓蒙となるものです。

子どもたちや保護者、地域住民がその事実を知る前に駆除してしまうよりは、ケムシ発生の事実を告げ、近づかないように注意を喚起し、子どもたちに意識を持たせる方が、教育的意味もあると考えるからです。

危険をあらかじめ取り去ってしまうよりは、危険の事実を告げ、その回避方法を考えさせたり、被害を少なくする行動を取らせる方が、子どもたちの成長の中で大切なことなのではないかと考えるからです。

毛虫に対してアレルギー症状の出るお子さんの可能性も否定できないので、極力薬剤散布をしないことと平行して、毛虫の発生した樹木には極力近づかないようにするということを、子どもたちにしっかり伝えて行きたいと思います。それには学校、家庭、地域といったみなさんの協力が必要です。

学校は教育の場であり、環境教育はまさに教育の大きな課題です。そしてこの問題は大変有効な教材でもあると思うのです。

どうしても薬剤散布をしなければならない場合も、以下の点を提案します

1、あらかじめ薬剤散布の日と内容を子どもたちと保護者、教職員に告げ、注意を喚起し、その日は校庭開放等を中止する
2、子どもたちには残留農薬のおそれのある葉っぱや落ちている虫などで遊ばないように全学級での指導を徹底する
3、すべての毛虫が人を刺すものではないこと、毛虫は野鳥等のエサになることで食物連鎖の中で相応の役割をもっていること、また薬剤散布以外にも上小で毎年やっている「野鳥の巣箱」設置「こも巻き」なども毛虫を減らすための有効な方法であることを指導する
4、散布する農薬の種類、濃度、安全性等についてのデータを用意し、質問のあった場合、説明責任を果たす

また、保護者にアンケートを取るなどの取り組みも必要になるかもしれません。
いずれにしても、学校と協力しながら問題に取り組んでいきたいと考えています。

役立つホームページを紹介します

「庭の刺す虫」-----社団法人農林水産技術情報協会の昆虫科学館のページより
http://www.afftis.or.jp/konchu/kemushi/niwa-kemushi.html
身近に発生する刺す毛虫、刺さない毛虫が画像で紹介されています。探検隊ニュースの毛虫もこのページから紹介させてもらいました。

「樹木に発生する毛虫」-----練馬区保健所からのお知らせ
http://www.city.nerima.tokyo.jp/hokenjo/osirase/pest.html
対処方法のところには「殺虫剤には発生を予防する効果はありません。 早期発見、早期駆除がもっとも効果的です。」とあります。

化学物質の子どもガイドライン(殺虫剤樹木散布編)-----東京都環境局のページ
http://www2.kankyo.metro.tokyo.jp/chem/kids/pes_1_mokuji.htm
東京都の考え方がまとめられています。「殺虫剤を使わない害虫防除法も取り入れましょう」との紹介があります。


しぜん探検隊としては、これを機会にこの問題にさらに積極的にとりくんでいきたいと考えています。 保護者のみなさん、教職員のみなさんのご意見・ご感想をぜひお聞かせ下さい。
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