春のしぜん教室
「小さな春を大きく見よう
     ルーぺで見つける上石神井の春」

日時:2005年3月26日(土)午前10時から正午まで
場所:図書室と上石神井ちびっこ広場近辺
案内人:田中つとむさん(探検隊スタッフ)
 


毎年恒例になった探検隊の「春さがし」。今年の企画は「小さな春を大きく見よう/ルーペで見つける上小の春」と題して学校の中で春さがしをする予定でした。 ところが今年は春の訪れが遅く、3月26日の時点では校庭で春さがしをするのは難しい状態でした。 そこで、急遽学校の外に出て春さがしをすることに変更したのです。
身近に咲いている小さな草花を、ルーペを使って大きく見ると、どんな世界が広がるのでしょうか。当日の様子をお伝えします。

ルーペでのぞいた世界

まず「春さがし」に出かける前に、案内人の田中つとむさんから、今日の春さがしのポイントを教えてもらいました。 「今日は、小さな春を大きく見よう!というテーマで春さがしをします。みんなは、ふだん虫めがね(ルーペ)を使って、じっくりと春の花を観察したことはありますか?」

ルーペを使って見ると、初めて分かることがたくさんあります。今日はそれをみんなに楽しんでもらいたいと思います。本当は学校の中で春探しをするつもりだったけれど、今年は寒い日が続いて、学校の中にはあんまり春の花が咲いていませんので、外に出て春探しをします。その前に、今日のポイントをお話しますね。

ここにヤエムグラという草を持ってきました。これをお友だちの服めがけて、ひょいっとなげるよ。ほら、くっついたよね?ヤエムグラはこうして服などにくっつくので『クンショウグサ』という別の名前もあります。どうしてヤエムグラは人の服にくっつくか、ヤエムグラの茎(くき)を、ルーペを使って拡大してみましょう。

「見えたかな?」ヤエムグラの茎には小さなトゲがびっしりとついているのがわかるね。このトゲが、カギのように服の繊維にひっかかって、それでつくのだということがよくわかるよね。ルーペで拡大するとこんなことがわかるよ。


とってもにてる でもどこかちがう

春の花には、ちょっと見ただけではそっくりで、区別のつきにくいものもたくさんあります。今日はみんなにハコベと、ハコベによく似た、他の花も覚えてもらおうと思います。

実は、ハコベという名の草はありません。ふつうハコベといわれているものは、コハコベまたはミドリハコベのことをさします。また、よく似たウシハコベもあります。

では、コハコベとウシハコベ、拡大して見てみよう。なにが違っている?

そう、みんなわかったね。まず、めしべの先が何本に分かれているかが、ちがうよね。この写真だと見えにくいけれど、コハコベは、ここが3本なのがわかるかな。「は・こ・べ」で3本と覚えましょう。ウシハコベはどうでしょう。そう、5本です。「う・し・は・こ・べ」で5本と覚えましょう。ハコベの仲間でめしべの先が5本に分かれているのは、ウシハコベだけだそうです。

ところでおしべの数も違っているのがわかるかな。コハコベは大体おしべが1〜7本です。さて、コハコベと区別が難しいミドリハコベは、おしべが4〜10本だそうです。つまりおしべが8本あれば、それはおそらくミドリハコベだ、ということになります。ルーぺでよく見て、初めてわかることだよね。


ではここで、今日みんなに見つけてもらう春の花を、紹介します。どれもみんな小さな花だけれど、ルーペで拡大すると、こんなふうに見えるよ。

これからみんなで外に出て、春の花さがしをしますので、「これだ!」と思った花をルーペでよく観察してみてください。

ここにある写真と同じに見えたら、隊員の人に「この花で、あっている?」と聞いてください。あたっていたら、今度は植物図鑑で名前を調べ、シートに書き入れます。

一番右上にある花は、上小ではまだ咲いていませんでした。これから行くところに咲いているかどうか、がんばって見つけてね。もし見つからなかったら、これはみんなへの宿題にしますね。

 


田中さんの説明がおわり、みんなは学校の西側の線路近くにある、公園のまわりに集合しました。
それぞれに配られた花の写真と、ルーペを片手に、みんなで花を探します。
「この花、よく似ているんだけど・・・。これってもしかして当たっているかも?」

ではこの花の名前を調べてみましょう。

現在ポケットタイプで、花の色別に名前を調べることができる野草図鑑が数種類販売されています。そんなものをどれかひとつもっていると、知りたい野草の名前がすぐにわかって便利ですよ。

「これなあに?」「こんなの見つけたよ!」田中さんに質問する子ども達。
今回は班に分かれての行動でした。班のみんなで相談しながら答えを書き込みます。

「ぜんぶ見つかったよ〜!見つけたお花を、集めてはっぱの上にのせたら、お花のおべんとうになったよ〜!」

ステキなお弁当ができましたね!つみ草をするのは大人も子どもも春の楽しみのひとつです。

まだ肌寒い日でしたが、春の訪れをおしえてくれる小さなかわいい花を見て、みんなの心があたたまりました。


つんだ花の名前を調べたあと、また図書室にもどり、田中さんの話を聞きました。

みなさん、おつかれさまでした。みんな、みごとに花が見つけられたようだね。この写真が、みんながさがしてくれた花の答えです。

 

ホトケノザとヒメオドリコソウは、花がそっくりだったよね。

ハコベもコハコベ、ミドリハコベ、ウシハコベが見つけられたかな。ハコベに花がよく似ている、オランダミミナグサを見つけてくれたお友だちもいました。

キュウリグサは上小にはまだ生えていなかったのに、ちゃんと生えているのを見つけてくれたお友だちがいました。すごいですね。


最後に小さな春を大きく「写す」方法を教えます。デジカメをもっている人は、デジカメのレンズにルーペをぴったりあてて、写すものに近づけて写真を撮ってみてください。高価なレンズがなくても、ちゃんと拡大した画像がとれます。

探検隊では今年も春さがし写真コンテストをしますので、ぜひみなさん、コンテストにも挑戦してくださいね。

 


参加者アンケートより

・花がなかなか見つからなかったけど、がんばってさがしたらぜんぶ見つかりました。(1年)
・ルーペってとってもすごいな、と思いました。(2年)
・いろいろな草花の名前がわかった。(3年)
・今日の春さがしは、あたたかくて、本当に春が来たなと思った。(4年)
・身近なところに、以外とめずらしい花が咲いているのがわかりました。(5年)
・コハコベとミドリハコベなどの同じような花の違いや、春に咲く色々な花を覚える事ができました。(6年)
・ふだん気づかずに通り過ぎてしまう植物がたくさん見れて楽しかったです。(中学生)
・春に咲く花は可憐ですね。見かけるといつもすぐ抜いてしまう草にも、こんな可憐な花が咲くなんて新鮮です。特に拡大するということがポイントなんですね。(保護者)

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