第21回「上小のトンボについて知ろう」
2001年6月16日(土)
案内人:田中 つとむ


6月8日の「プールのヤゴ救出作戦」を受けて、6年生だけでなく、全学年の児童や保護者と「上小のトンボ」について知識を分かち合うために、このしぜん教室が開催されました。

まずは、案内人の田中さんより6月8日に行われたヤゴ救出のデータ発表がありました。

今年の大きな特徴は、野草で作った浮島「ヤンマおさそいセット」の投入により、昨年は1匹もいなかったギンヤンマとイトトンボのヤゴがいたことと、昨年7000匹近くいたアカトンボ型のヤゴが約1100匹に大きく減ったことである、と紹介されました。
「ヤンマおさそいセット」を投入したら、ギンヤンマやイトトンボのヤゴが見つかったのはなぜでしょう? そのひみつは、トンボの産卵方法にありました。

アカトンボ類やシオカラトンボは、水の中に直接卵を産み落としますが、ギンヤンマやイトトンボは草の茎などに卵を産みつけます。(写真はフトイの茎に産みつけられたギンヤンマの卵/田中さん撮影) 水の中に直接卵を産み落とすことは出来ません。

おととしのプールには水草などが何も浮いていなかったので、卵を産めないギンヤンマやイトトンボのヤゴは1匹も見つかりませんでした。
しかし、今年は「おさそいセット」の草の茎に卵を産み付けることが出来た、というわけです。

ギンヤンマやイトトンボのヤゴが上小にいたわけがわかったところで、ギンヤンマの羽化の様子を撮影・編集した松田先生作のビデオを、みんなで見ました。

ヤゴの羽化には約3時間弱を要しますが、それを2分にまとめたものです。

棒につかまりながら激しく体を揺らして背中に割れ目をつくるところ、殻から飛び出したトンボが体をぐっとおこして腹の先をひきぬくところ、みるみる羽が伸び、胴体も伸びてゆくところなどがわかりやすく編集されていました。
まだトンボの羽化を見たことの無い人がほとんどであったため、とても好評でした。
次にこの日いらした練馬エコアドバイザーの秋山さんに、「ギンヤンマの一生」という紙芝居を読んでいただきました。

ギンヤンマのお父さんとお母さんが卵を産み、その卵がヤゴになり、どうやって成長してゆくかを物語りにしたものです。低学年の子どもたちにも大変わかりやすい内容で、参加したひとみんながギンヤンマのことがよくわかりました。
お話が終わったところで、実際にギンヤンマの成体と、ヤゴにさわってみようということになりました。

ヤゴやトンボに触れたことの無い子どももたくさんいましたが、さわってみて、「かわいい」「色がとてもきれい」「さわってみて初めてかわいく思えるようになった」との感想が聞かれました。
ここでみんなに田中さんからお願いがありました。じつはプールでとったアカトンボ型のヤゴが、なんのトンボのヤゴなのかをみんなに調べてほしい、というのです。
アカトンボはヤゴの段階での同定が難しいので、みんなに協力してもらい、羽化した成体で調べることにしたのです。

まず、ヤゴの背中の第8節(後ろから数えて3番目の節)にトゲが出ているかどうかを確認し、そのあと大切に育てて羽化させたトンボを学校へ持ってきてほしい、とのことでした。

昨年の例だと、アカトンボ型は「コノシメトンボ」「アキアカネ」「ショウジョウトンボ」などが確認されていますが、今年はどうなのでしょうか。

参加者はひとり2匹ずつ、アカトンボ型のヤゴを持ち帰ることになりました。

ヤゴの飼い方、えさのやり方などがくわしく書かれた田中さんのプリントをもらって、みんなはこれからアカトンボの羽化に挑戦します。みんなの家で、何匹のヤゴが無事にトンボになれるでしょうか。

ぜひ羽化させて、学校へもってきてくださいね
最後に、前日田中さんの家で羽化したばかりのギンヤンマを、みんなで空へ飛ばすことにしました。

はじめ子どもたちの指にとまっていたギンヤンマは空高く舞い上がり、練馬の大空へ元気よくはばたいていきました。
ひと月ほどして成熟したら、またこの上小にもどってきて、たくさんの卵をプールに産んでくれるといいですね。

 

ヤゴ救出記録へもどる