世界のNGO支援と国際救助隊をめざして
〜グローバル社会でのNGO(NPO)の今後の戦略と新たな枠組み〜
(世界の中での日本の役割としてのグランドデザイン)  
転載可

第1版 2002年9月23日 
第2版 2002年10月12日 服部順治

 このグローバル化した社会に対して、国内のNGO(NPO)、市民団体も海外を視野に入れたグローバルなネットワーク戦略をとっていくことが必要だなと思うようになってきました。
 特に、地球温暖化などの環境問題、利潤だけをグローバルに求めて活動する多国籍企業の問題、北朝鮮拉致事件やアフガン難民などの国際間の人権・平和問題、ODA利権などにまつわる社会的不正の問題など、国際間にまたがる問題に関しては、NPOやNGOはグローバルな戦略をとる必要があるでしょう。
 また、世界の中の日本としての国家構想として、そういうグローバルなNGOを支援していく仕組みも作っていく必要があるのでは、と思います。
 具体的には、まずはODA予算の1%をグローバルなNGO支援に使うことからはじめ、ODA予算の10%をNGOの判断で使途を決めてもらい、将来的には、50%ぐらいまでをNGOの判断に任すようにしていくのです。
 同じように国内的にも、国や市町村の補助金の類も上記の率にあわせてNPO支援を行い、補助金の使途もNPOの判断に任せていくようにします。

 ただ、そのためには、NGOやNPOも公的な機関の一部を担う意味で、国民の信頼に足るしっかりした体制を築く必要がありますので、その意味でも、NGO(NPO)組織の経営強化の支援を、それらの予算を使って早急に行っていく必要があります。

 下記に日本国内のNGO(NPO)の役割を図式化しておきます。


 なお緑の枠で囲ったNGO(NPO),市民団体は、むろん監視するだけでなく、積極的に、監視対象としている既存の組織の活動にも参加し、公共の利益に寄与していくことも意味していて、その意味では、公共組織の機能を担いながらも、監視対象の組織とはなるべく独立性を確保できるような市民組織のネットワークとして育てていくようにします。また環境、多国籍企業、人権、ODA関連 などの問題を対象にする団体は各国のNGOとも連携できるよう、国内にあるNPOと機能的にネットワークすべきで、そのNGO(NPO)がない場合は、積極的にその本部を通じて、設立を支援していくように していきます。
 なお、この仕組みを定着させるためには、国会で「海外NGO支援法」、「国内NPO支援法」の形で、先に述べたようなことも含んだ法律として成立させることが、まず必要です。

 また、このような枠組みは日本国内だけに限らず、世界の枠組みにもひろげていくようにしていきたいと思っています。具体的には、国連や その関連機関のWHOやその他,WTO,IMF、国際司法裁判所、などの国際機関に対する監視NGOとしての役割ももつ国際NGOを上記の図のようにマッピングしていき、国連などの既存のオーサライズされた機関と市民団体であるNGOのネットワークした組織で世界のあり方を決めていこうということです。そして、そのNGOを支える財政基盤として、こんどは各国のODA予算の一部だけでなく、世界の 人たちが払える仕組み(例えばトービン税)を作っていく必要があるでしょう。
  ただ注意すべきなのは、NPOでもそうなのですが、かなりの数で市民が作ったというよりは、役所が便宜的に作ったり、政党や宗教団体などが作ったNPOがあります。同じように、NGOと言っても、上記と同じ事情で、国連が公に認めているNGOでは、NGOと言ってもほとんど政府が資金を出して、実質、政府の下請け機関(その意味ではYGO?(^_^;))がいくつかありました。その意味では私たちが主体として考えているのは市民が支える市民NPOや市民NGO、市民団体を指しています。

 私が考えるのに、これからのNGO(NPO)の全体のあり方としては開放型の自律・分散・協調ネットワークの組織形態が理想的だなと考えています。

 そこで機能的に重要な役割を果たすのが、インターネットのホームページなのですが、ここでは、ある問題解決や問題が発生しないように予防するためのネットワーク組織をどのようにして作っていけばよいかを考えてみました。
(SUNのN1構想に刺激されて考えました(^_^;))

(1)社会全体で取り組む問題の優先度化を行い、優先度の高い問題で、現在またはこれから発生が予測される問題に対応する、既存の個々のNGO(NPO)の役割や得意な分野などの特性を抽象化して、あるクラスにまとめる。

(2)それら問題に対して、まとめたクラスに必要な役割を定義する。

(3)ネットワーク全体でその問題に取り組む場合、クラスで補強すべき部分や改善すべき部分を見つけ、その部分を補ってくれる組織をネットワーク化していく。適当な組織がない場合は従来のネットワークで、それに近い役割の組織が協力しあって、その新しい組織を作り出していく。
 

と、このように考えています。(^_^;)

 例えば、ODA利権や企業、役人、議員の不正・腐敗を少なくしていく仕組みを作っていくためのNGOネットワークはどういうのが考えられるか、具体的に考えてみました。

 機能としては、情報公開をおしすすめて、企業の経営者や役所や政府、議員の説明責任をもてめていきます。その一方で、社会の公益のために勇気をもって告発してくれる人たちを守るために、公益通報者保護(内部告発者保護)の法律を作ったり、それらの告発を受ける独立性の高い、強力な機関も作らなければなりません。
 なおODA利権に関しては、各国の政府・企業、特に金融機関ともからんでくる問題なので、市民派の団体は苦手なのですが(^_^;)、財界や政府サイドに近いグループや金融関連のグループとのネットワークも必要になってくるものと思われます。

 そしてこのネットワークの重要なコア部分の役割を担う市民NGOとして、TI-J(トランスペアレンシーインターナショナルJAPAN)を作る必要があります。(TIは世界の情報公開をすすめ、当事者の説明責任をもとめ、結果的に利権や不正・腐敗を少なくしていく仕組みを作っていく市民NGOで、この分野では世界で唯一で最大の市民NGOです)

 そして、日本が今後、めざすべきビジョンは何かを考えてみました。

それは、平和な社会がおびやかされ、環境問題で持続可能な社会も危うくなりつつある世界を変えていくのが、この日本の果たすべき役割ではないか、と考えたのです。理念のベースはグローバルグリーンズ憲章ですが、具体的なめざすべきビジョンとしては笑われるかもしれませんが、(^_^;)「サンダーバード国際救助隊国家」だな、と思ったのです。異論はいろいろあるようですが、自衛隊をいきなり、全部、この国際救助隊にするわけでなく、徐々に組織を変えていくのです。(緑の軍隊?とでも呼びますか(^_^;))
 最終的には、なくしたいのですが、現実問題として、紛争地帯や危険な国に出かけざるを得ない場合などもあるでしょうし、完全な武装解除では、国民の不安もあるでしょうから、純粋に防衛だけの意味での最低限の軍隊は残るでしょうけどね。
 このビジョンをかかげると、救援用のロボットや輸送機や車などいろんな機械の開発・製造も必要でしょうし、海外の人たちを集めて医療教育をするための教育設備を整える必要にも迫られます。したがって、自動的に、教育大国や医療大国という平和産業を中心にした国家体制にならざるをえませんし、世界各国から移民の人たちを受け入れて教育を施す、という役割も果たすことになります。
 もちろん一方の持続可能な社会を実現するためには、環境問題も解決していかざるをえず、環境対策を積極的に進めるための技術開発もおこなうため、環境大国にもならざるをえませんし、その技術も海外に輸出したり、教育に出かけていく必要もでてきます。

 また、いろんな人種の人を受け入れるという、今までの日本人にとっては、ちょっとすぐには賛成しかねるところもあるでしょうけど、上記のようなビジョンをかかげる以上は実現していかざるをえない道だと思います。

 以上、9.11以降の混沌としていく世界の動きを見るにつけ、21世紀を担う次代の日本や世界のビジョンとして提案してみました。
 これが日本のNGO(NPO)が果たす新しい社会の枠組みだけにとどまらず、世界の中で日本の果たすべき役割としてのグランドデザインにもなれるかな、と自分では考えています。(^_^;)

 

私がこれまで考えてきたこと:
 
これまでは、どちらかと言うと、国内のNPO,市民団体のIT戦略などを私なりに考えてきました。

1997年にオンブズマンネットワーク町のHPを始めた頃は

市民生活と第3者による監視(オンブズマンネットワーク)の構造
http://www.st.rim.or.jp/~jhattori/ombuds/struct.html

町のオンブズマンと社会との関わりのITパラダイム
http://nvc.halsnet.com/jhattori/paradigm/kikkake.htm

などを考えていました。

 そして、2000年の落選運動を終えて、その反省点もふまえて、日本のこの政治も変えないと、この国もあぶないな、と思い、2001年に始めたのがグリーンズネットワークでした。

そして、その頃書いたのが

私の考えてる次の市民社会 です。
http://nvc.halsnet.com/jhattori/shimin/shimin.files/frame.htm

 

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