既存メディアのインターネット化と市民メディア
〜携帯電話とTVという既存メディアのインターネット化の流れの中で〜
2005年2月12日(土)
市民メディアネットワーク設立準備会 世話人 服部 順治
2004年はブログ元年と言われ、携帯電話から変更ができるブログ(日記感覚のホームページ)ができたことにより、一般市民が発信する、広義の意味での市民メディアが、急速に普及しはじめている。
また、ここのところ、メディアに関連する騒動や話題が相次ぎ、やっと既存メディアもインターネット化を加速化せざるを得ないなと、思い始めた。
最近では、NHKの問題が国民的な話題となり、受信料不払いというNHKの経営基盤も揺るがしかねない事態にまで発展しそうである。
またLivedoorのニッポン放送(AMラジオ)の買収を通じて、フジテレビに影響を及ぼし、TVのインターネット化を加速していくであろうし、最大手のソフトバンクもじっとこの動きを見ながら、既存メディアのインターネット化戦略を立てていることであろう。(^_^;)
それと既存メディアでのインターネット化で我々の生活にさらに影響力の大きいのは、携帯電話のIP化であろう。(簡単には、携帯電話のインターネット化と考えてもよい)
特に、この動きは、「音声とデータ通信が使い放題で月額3,000円。鷹山(ようざん)のIP携帯電話サービスが見えてきた」という記事から、2005年中にも都内で実現するという、かなり現実味を帯びた話になってきた。鷹山の社長のその関連の話はここにある。(私たち家族にとっても大きな通信費削減につながり、ありがたいことだ。(^_^;))
現在、私はPHS携帯電話を使ってインターネットアクセスをして、音声通話ぶんはさらに別料金で高いお金を支払っている。(^_^;)
ところが、このIP携帯電話サービスにより、3000円の定額で使い放題で、最大75Mbpsの通信速度が得られることから、動画もやりとりできるようになり、一気にTV電話やTV、DVD、音楽CDなど既存メディアのインターネット化も加速せざるを得なくなるだろう。そうなると、ことTV放送に関して考えると、既存の公衆の電波を使った一方的なメディアより、双方向的な使い方が簡単にできる、インターネットのブログやホームページなどのインターネットのコンテンツがさらに有利な発信/コミュニケーション手段となる可能性が高くなってくる。(もちろん一斉に放送する必要のある中継放送のメディアとして従来の電波の役割は残るであろうが、それもインターネットの中のひとつのメディアとして取り込まれることであろう。)
そうであれば、光ファイバーやDSL(デジタル加入者線)や無線LANを放送インフラとして認知し、地上波番組のブロードバンド配信を積極的に進める政策をとる必要があるだろう。また、そうであるなら、デジタル放送化に国民の税金を使って投資するのは無意味になってくるので、現在の政策の見直しも必至である。(デジタル家電がデジタル放送の敵になるときより)
このような既存メディアのインターネット化の流れの中で、私たち市民メディアの果たす役割とは、何だろうと考えてみた。それは一人びとりの市民が公共の役に立つと考えるコンテンツを作成したり、あるときは既にある既存の番組をインターネットを通して流したりして、情報の共有化をはかり、ブログやホームページなどのリンクやトラックバックを通じて、お互いのコミュニケーションや情報関係を作っていくことだろう。
ただ、既存のメディア側は著作権を盾に自分たちの既得権を守ろうとするだろう。そんなとき、私たち一般市民としては、知らないことによる将来の不利益よりも、大勢の人が知ることによる利益の方を優先するという、本来の報道の意味の重要性を強調できる、そんな市民感覚を持ち続けることだろう。(内部告発者を保護する公益通報者保護法やエイズの治療薬でのジェネリック薬を認めるのと同じ考え)
またこのような考えを正当化できるよう、もっと広範な意味で、作者や製作者の利益を保護できる著作権法の制定(インターネットでの公開を原則にした上での製作者への利益還元の仕組み)や報道の自由や国民の知る権利にもとづく内部告発者保護法(公益者保護法)など、基本的な法的整備や社会的な仕組み作りが必要になってくることだろう。
参考リンク: 「ブロードバンド時代へのビジネスアプローチ 〜情報コンシューマ市場を念頭において〜」 要点